その他
2022-05-16
保護者の方からよく、「足を引っかけて転んでケガをしました…」と、相談を受けることがあります。
そこで、今回は足首を捻ってしまう子の特徴と改善方法について説明します。
「何もないところで転んでしまう…」
平らな場所で走っているだけなのに、つま先が地面に引っかかって、捻挫や足の指の骨折をする子がいます。
「段差もないのに何で?」と、疑問に感じますよね。
そうなってしまう理由は、いくつか考えられます。
まず、1つ目に考えられる理由は「姿勢が悪い」です。
人間の体は、外からの見た目では左右対称ですが、体の内側では非対称となっています。
体の中でも最も大きくて重たい臓器の肝臓が右側についていることで、人の体は右足に重心が偏りやすいです。
右足に重心が偏っているということは、左足より右足の方が少し短い(数センチ)ということです。
少し短い右足に合わせて歩いたり、走ったりすると、少し長い左足は地面に引っかかりやすくなると、考えられます。
つまり、左足ばっかり捻挫する子は、姿勢を見直した方が良いということです。
では、姿勢を良くするためには、何をすれば良いでしょうか?
まずは、「きをつけ」から見直していきましょう。
両足のかかとをピタッとつけて、背筋をまっすぐに伸ばします。
その時に、頭が前に出て猫背になったり、背中を反らし過ぎてはいけません。
耳、腰、かかとが一直線になるように意識しましょう。
そして、その姿勢のまま、まっすぐにつり上げられるイメージで、かかとを上げ下げしましょう(この時に、かかとが開いたり、姿勢が乱れてはいけません)。
1日に10回~20回程度、それを繰り返すと、自然と正しい姿勢を保つための筋肉がついていきます。
ぜひ、行ってみてください。
※このトレーニングは、富山県南砺市の整体院の先生から実際に教えていただきました。
走る時は、前に力強く地面を押すことが大切です。
もし、その力が弱いと、スピードに乗れませんし、足が地面から跳ね返ってこないので、足を引きずるように出してしまいます。
走る時に、グイグイと地面を力強く押すことは、転倒やケガの予防にもつながります。
では、走る時にグイグイと地面を押す感覚は、どのようにつければ良いでしょうか?
色々な練習方法がありますが、まずは、ランジ(YouTube動画の内容)がおすすめです。
一歩前に出て立ち上がる時に、曲がっている足をグイッと、つま先立ちになるまで伸ばすと、地面を押す感覚が身に付きます。
ランジに慣れてきたら、大股ジャンプやスキップ、実際の走りの中で、さらに感覚を磨いていきましょう。
また、走っている時につま先が下がっている子も、よく見かけます。
そのような子は、つま先を上げるために、すねの横にある前脛骨筋(ぜんけいこつきん)を鍛えましょう。
1日、20回~30回程度、あお向けになった状態で足を上げ、つま先を上げ下げするトレーニング(上のイラスト)を行ってください。
そうすると、前脛骨筋(ぜんけいこつきん)が鍛えられ、つま先が上がりやすくなり、地面に足が引っかかりにくくなります。
※この時、つま先を最大限にグッと上げると効果が高まります。
捻挫をすると、骨と骨をつないで固定している靭帯が引き伸ばされたり、傷ついたりしてしまいます
特に、ひどい捻挫をしてしまうと、靭帯が切れて関節が不安定になり、捻挫をしやすい状態が残ってしまいます。
なので、捻挫をした際は、足首の関節まわりをしっかりと鍛える必要があります。
まずは、足首の捻挫の予防に大きく関わっている、腓骨筋(ひこつきん)を鍛えましょう。
※腓骨筋は、足の外側の膝から足首までつなげている筋肉群です。外反という動きに大きく関わっていています。
腓骨筋(ひこつきん)な鍛え方は、太めの輪ゴム(チューブを使います。
その中に、両足を入れて、片方の足を外側に動かします。
1日、20回程度、行うと、腓骨筋(ひこつきん)が鍛えられて、足首が安定します。
また、タオルを使った、タオルギャザーというトレーニングもおすすめです。
椅子に座り、タオルを床に敷いて、その上に足をのせます。
この時、足を少し前に出すようにしてください(そうしないと、あまり効果がありません…)。
そして、足の指をグー、パーと、閉じたり開いたりしながら、タオルを手繰り寄せます。
手繰り寄せる時に、ゆっくりと大きく、全ての指を使うようにしましょう。
このトレーニングを行うことによって、足首の関節まわりの筋肉を鍛えたり、それらの筋肉をほぐしたり、足裏感覚が向上したりします。
捻挫をした時に、おすすめされるトレーニングですが、日頃から行うことで、ケガ予防や運動能力の向上にもつながります。
タオルギャザーは、1日、片足ずつ1枚を手繰り寄せるのを5回~10回程度、行うと良いでしょう。
以上が【捻挫】つま先が地面に引っかかってケガをする子の特徴と改善方法です。
今回の記事の情報は、日頃、お世話になっている接骨院の先生に実際に聞いたものをまとめました。
日頃の姿勢を正したり、足首まわりの筋力つけたりして、捻挫をしっかりと予防していきましょう。
何か参考になれば幸いです。